イベント情報でも紹介していますが、１７日・１８日と連夜に渡ってパレットおおさきでは星をみる会（18:30〜20:00）、古川市に隣接する田尻町では田尻町観光協会主催の「しし座流星群観望会」が行われています。
さて、１７日夜（〜１８日未明）の「しし座流星群観望会」ですが、田尻町では天気もなんとか持ち直し、時折雲が流れはしましたがおおむね「晴れ」で推移しました。数十名の参加者は、満天の星空の中に時々出現する流れ星に大きな歓声を上げていました。
＜２３時００分〜４０分＞
大量の雲が流れ、時折しぐれる中、富田観光協会長のあいさつの後、パレットおおさき職員（私）による「しし座流星群の話」。
２０名ほどの参加者は、眠い目をこすりながら話を聞いてくれました。
＜２３時５０分〜２５時００分頃＞
雲の切れ間から、漆黒の空とまばゆい星の光。と、思うとまた雲、雲。
加護坊山山頂に登ってきた十数名とともに、晴れ間を見つけては、星座さがしを始めたいものの、また雲。
２５時（深夜１時）が近づいてくる頃に、「あ、流れ星！」と歓声。でも、おうし座流星群のものでした。
＜２５時２０分頃〜２７時３０分＞
晴れ間がどんどん広がり、５等星がみえ、天の川がよくわかるほどの天気となる。
「あ、また流れ星！」こんどはしし座流星群。
でも、意外としし群の流星が少なくやきもきしはじめる。
ほとんどが、【おうし座】の方向から飛んでくる(!)散在流星(!?)
はっきりしないので、何ともいえないが、内心「すわ、おうし座流星群の突発出現か」とおどおどしてしまう。
結局、私のいい加減なしし座群流星の計数観測では、
２５時２３分〜２６時００分 群流星：６個 （最微星：5.0等、雲量３）
２６時００分〜２７時００分 群流星：６個 （最微星：5.0等、雲量３）
２７時００分〜２７時４４分 群流星：４個 (最微星：5.5等、雲量３）
マイナス等級は２〜３個だけで、ほとんどが３等級以下。
しし群にしては暗い流星がおおいような印象を受けました。
それにしても、散在流星が多い！ それも、おうし座の方から飛んでくるのが多いような．．．．．（気のせいか）
＜２７時３０〜２８時００分＞
四季彩館で、暖かいものをお腹に入れる。徹夜観測の際に、このようなお店がすぐそばにあるのは、非常にありがたいものです。
＜２８時００分〜２９時１５分＞
いよいよ、大詰め。
朝４時台に突入したとたん、しし群の流星が飛躍的に多くなってきたようだ。数分に１個流れる。
北斗七星のそば、北極星の下の方と、流れる場所がけっこう固まっている。そちらにカメラを向けると、不思議なことに、また別な方に流れ出す。
空が白み始めた頃（２９時ちょうどごろ）、一瞬あたりに影をつくるほどの明るい火球が、東の地平線近くに縦に流れる。しし座流星群の火球であった。
いよいよ薄明が目にとまるころ（２９時過ぎ）、おとめ座からしし座に舌状に伸びる光芒に気づく。黄道光だ！ この田尻町も、周辺の街の明かりがかなり明るくなって、６等級までみえることはなくなってしまったが、まだ黄道光がみえるほど空が美しい。それに感動している内に、さらに数個のしし群。
どうやら、朝になって、ようやくしし群の活動が活発になった。頭の中で、「ＺＨＲ４０は越えているよな」と、いい加減な計算をする。
＜２９時２０分過ぎ＞
美しい朝焼けと、東の地平線からのぼったあけの明星・金星を横目に、機材撤去！
我々と最後まで空を見続けていた親子ともお別れ。寝袋に入りながら、この夜４０個暗いの流れ星を数えたそうです。
大出現！とはいかないまでも、そのお母さんの「満足、満足」という声に代弁させられるような、しし座流星群の一夜でした。
さて、今日１８日深夜〜１９日未明が、いよいよしし座流星群のクライマックス。多方面の報道と多くの人々の期待通りに大出現するか、それとも・・・どうなるか、とっても注目すべき夜がいよいよやってきます。
パレットおおさきでは、今日も１８時３０分から「星をみる会」を行います。話題となったアッシャー氏らの予測と、それに基づく今晩の見所、流星の観察の仕方、流星雨を迎える心構え（？）などを、プラネタリウムの特別投映「しし座流星群直前情報」（１８：４０〜１９：１０）でお伝えします。天文台では、火星や土星、月などを２０時まで観望します。
そして、今夜も加護坊山での「しし座流星群観望会」が２３時から翌朝５時まで行われます。今のところ、ピンポイント天気予報では、これから一昼夜「晴れ」。天気も大丈夫でしょう。あとは、アッシャー氏らの予測通りの大出現を祈るのみ。
近隣のみなさま、遠くから晴れ間を求めて宮城にやってきた方々、みんなでわいわい星をみてみたい方々、星を肴にお酒を飲みたい方も、どうぞ加護坊山にお越しください。
＜パレットおおさき・遊佐 徹＞